第48回管理会社オンラインセミナー/佐藤成幸講師 レジメ
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■18年周期を検討する際におちいるワナ①工事に際し保証至上主義になる・不要不急の判断を後回しにして、保証があるから工事をやる、保証人がいるからこの施工会社でやらせるなど、とにかく意思決定が「保証」のキーワードに左右される・工事実施の是非は調査診断や予算等による客観的な枠組みによる判断が必要・終わったあとの保証より、工事中の品質管理がまず第一なはずである・特に防水材料で20年保証などとアピールする施工会社もあるが、よくよく調べると外国製輸入製品や新規開発材料などで日本で20年以上の実証実績があるわけでもないものも多数ある②高耐久性の材料仕様ばかりを採用しがちになる・外壁塗装をフッ素樹脂塗材を採用して高耐久になったと安心する。実際は外壁にはシーリング材や付属物として樋や換気口なども設置されていることからこうした部位も高耐久にしないと却って弱点を作ることにもなる・開放廊下式形状の場合、廊下側は多くは北向きになっている場合が多く、フッ素樹脂塗材では過剰仕様になる場合もある・大規模修繕工事の範囲は外壁だけではない、他の防水部位等も付随して高耐久にしないと、結局は工事の時期を大きく変更する事はできない・バランスを欠いた一点豪華主義は意味がない③どうせやるやるならまとめた方が安いと信じて工事規模が肥大化する・まとめてやった方が安くなると思い込んでとにかく工事をたくさん盛り込む・まだ部分補修で充分なものも「まとめて」全面更新をしてしまう・特に設備の修繕と建築外装の修繕は全く必要な技術力、工事専門業者や作業員も異なるので「まとめて」のメリットがない・大規模修繕工事のは生涯1回きりの工事ではない、繰り返し行うサイクルがある・「まとめて」を検証なしに信じ込んで、不要不急にも関わらず早く実施すれば、それだけ次のサイクルが早くやってくるだけである1.大規模修繕の周期は18年へ8

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