ガイドライン2109改正
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9 収支計画の検討 計画期間に見込まれる推定修繕工事費(借入金がある場合はその償還金を含む。以下同じ。)の累計額が示され、その額を修繕積立金(修繕積立基金、一時金、専用庭等の専用使用料及び駐車場等の使用料からの繰入れ並びに修繕積立金の運用益を含む。以下同じ。)の累計額が下回らないように計画することが必要です。 また、推定修繕工事項目に建物及び設備の性能向上を図る改修工事を設定する場合は、これに要する費用を含めた収支計画とすることが必要です。 なお、機械式駐車場があり、維持管理に多額の費用を要することが想定される場合は、管理費会計及び修繕積立金会計とは区分して駐車場使用料会計を設けることも考えられます。 10 長期修繕計画の見直し 長期修繕計画は、次に掲げる不確定な事項を含んでいますので、5年程度ごとに調査・診断を行い、その結果に基づいて見直すことが必要です。なお、見直しには一定の期間(おおむね1~2年)を要することから、見直しについても計画的に行う必要があります。また、長期修繕計画の見直しと併せて、修繕積立金の額も見直します。 ①建物及び設備の劣化の状況 ②社会的環境及び生活様式の変化 ③新たな材料、工法等の開発及びそれによる修繕周期、単価等の変動 ④修繕積立金の運用益、借入金の金利、物価、工事費価格、消費税率等の変動 第2節 修繕積立金の額の設定方法 1 修繕積立金の積立方法 修繕積立金の積立ては、長期修繕計画の作成時点において、計画期間に積み立てる修繕積立金の額を均等にする積立方式(以下「均等積立方式」という。)を基本とします。 なお、均等積立方式による場合でも5年程度ごとの計画の見直しにより、計画期間の推定修繕工事費の累計額の増加に伴って必要とする修繕積立金の額が増加しますので留意が必要です。また、計画期間に積み立てる修繕積立金の額を段階的に増額する積立方式とする場合は、計画の見直しにより、計画の作成当初において推定した増加の額からさらに増加しますので特に留意が必要です。 分譲会社は購入予定者に対して、また、専門家は業務を依頼された管理組合に対して、修繕積立金の積立方法について十分に説明することが必要です。 2 収入の考え方 区分所有者が積み立てる修繕積立金のほか、専用庭等の専用使用料及び駐車場等の使用料からそれらの管理に要する費用に充当した残金を、修繕積立金会計に繰り入れます。 - 34 -

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