2)問題点の整理 ChatGPT-OpenAIでみると、トラブルには、敷金礼金トラブル、ごみ出しルールを守れない、騒音で近所迷惑になる、部屋を無断改装する、家賃を退納する、部屋を又貸しする、退去時に部屋を片付けない、無断退去するなどのトラブルがあります。 同様なことは国土交通省の「<大家さん、不動産事業者のための>外国人受入れガイド」の中でも、問題と対策として記載してあります。 管理組合として取り組まなければならない問題の整理をしていきます。 マンション管理組合の目的は、「快適なマンション生活」「マンションの資産価値」の維持と向上にあります。そしてこの2つを実現する方法がルール作り。具体的には「管理規約」や「管理・修繕計画の制定」、それと「執行状況の確認」です。 ルールや計画は管理組合が作り、そのルールや計画の執行を管理会社が行い、そしてその状況を管理組合が確認する。きつい言葉で言うと「監視する」ということです。むろんルールの違反者に対しては、理事会での決定、対象者への注意・勧告を行った後に、裁判で解決する方法もあります。 このルールと計画の策定、そして執行確認。これには管理組合と管理会社の連携が不可欠です。どちらがかけてもその効果は望めないと私は考えています。3)当マンションの事例 ディアナコート文京本郷台でも、ごみ出しルールを守れない外国人入居者がときどき発生します。ごみ出しトラブルが発生した場合は、管理員が違反ごみ、主に粗大ごみですけれども、他言語で注意書き、違反ぎみであること、出し方の説1)在留外国人の特徴 出入国在留管理庁によると、在留外国人はコロナが猛威を振った令和2年3年以外、毎年増えています。つまり、日本一般社団法人全国建物調査診断センターが主催する管理組合オンラインセミナー。今回は『どうする外国人入居者対策』と題して、外国人居住者との親睦、交流に日々奮闘している現役理事長を招き、貴重な体験談、苦労話、上手くやっていくポイントなどをお聞きしました。外国人を受け入れ、上手に管理組合運営をしていくにはどうしたらよいでしょうか?詳しくはVimeoによる第73回管理組合オンラインセミナーの動画配信を視聴してください。全建センターのホームページから閲覧することができます。 私は2024年3月より東京の湯島にあるディアナコート文京本郷台というマンションの管理組合の理事長をしております。 理事長職は初めてですが、35歳頃から断続的に20年以上、数カ所のマンションの管理組合の理事をしてまいりました。その意味では長く管理組合の仕事に携わってきたと思います。 職歴としては東北電力で長らく原子力発電所に関わる住民対応の仕事をしてきました。わかりやすく言いますと、東北電力とお客様とのパイプ役です。 どのような仕事をするかといいますと、例えば東北電力の都合や考え方を一方的にお客様に押し付けてもお客様は納得しません。また、お客様のストレートな要望や意見をそのまま会社に伝えても、公共事業である電力会社ではそのまま受け入れることはできません。 そこで、相互を取り巻く状況や環境や状況事情等を整理して実現可能な対応策を模索して調整するような仕事をしておりました。 この経験は、マンション管理組合の仕事に大変役立ったと思っております。 私が理事長をしているディアナコート文京本郷台は、文教区と台東区の境、武蔵野台地の端に位置します。近くには東京大学の医学部や上野の博物館美術館、アメ横、そして上野の観楽街などが、いずれも1キロ圏内にある総戸数127戸のマンションです。 外国人の入居者も多くて数年前までは7名の管理組合役員のうち3名が外国人だったことがあります。このような背景から役員の考え方や意見が異なり、その調整に時間と手間が必要なマンションでした。で暮らすいわゆる外国人が増加するということです。 日本の地域によって出身国の偏りはありますが、一般論で言うと、マンションに住む外国人は上位3国、中国、ベトナム、韓国の出身であると思ってもいいでしょう。 在留資格別外国人数をみると、「永住者」27%がダントツに多く、次いで「技能実習生」「技術・人文知識・国際業務」「留学」「特別永住者(資格者がその家族を呼び出せたもの)」となっています。 技能実習生や仕事で来られた方、留学の人たちは在留期間が長期間でないことからマンションでは「賃貸」を選択すると思います。 これに対し、永住者は資産価値を考慮して分譲マンションの購入を選択すると思います。 当然のことですが、マンションを購入した永住者は、管理組合の役員となる権利を持ちます。ですから、管理組合の役員にも、いわゆる外国人が増えていくことになります。-4 -
元のページ ../index.html#4