大規模修繕工事新聞23年4月号(No.160)
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   組織化された犯罪集団による強盗が昨今、各地に広がっており、不安を感じている居住者も多く、警備会社には連日問い合わせが入っていると報道もされている。 集合住宅に住む私たちにとっても他人ごとではなく、どのような対策を取るべきなのか、考えてみたい。NPO法人日本住宅管理組合協議会/集合住宅管理新聞『アメニティ』2023年3月5日付第486号「論談」より◇未然に防ぐこと 室内での強盗対策で一番有効なのは、不用意に扉を開けないといった習慣が、強盗被害を防ぐことにつながる。 例えば、カメラ付きインターホンを設置し、心当たりのない荷物は受け取らないことが有効な対策になりえるし、最近では宅配ボックスを設置したマンションも普及していきているので検討に値する。※宅配の再配達や自宅での待機を必要とせず、宅配物を受け取るとこができる。 もちろん、昔から犯罪を防ぐために言われている、窓に防犯シートを貼ることや玄関ドアの鍵の二重化も有効である。これらの対策は進んでいるのだろうか。◇被害者を出さない 次に考えなければならないのはマンション敷地内の犯罪に対する備えだ。犯罪を抑止するためには、防犯カメラの設置も重要だが、樹木や植木などが視界を遮ってしまう場所に留意し、例えば専用の庭がある世帯や共用部分が植栽で囲まれている集合住宅などは注意すべきだ。 植え込みに隠れることができるため、人から見えづらくなり犯罪者のターゲットとなりやすい。このような場所はないか、理事会で改めて確認してほしい。 日頃から居住者間で挨拶を交わせる関係もつくり、不審者が立ち入ることのできない雰囲気作りも必要だ。◇情報収集と発信を 集合住宅内で犯罪が起こらないようにするためには、近隣でどのような犯罪が起こっているのかを把握し、自治会(町内会)や行政機関(市、区、町)、警察との連携も大切であることを心がけて、広報周知し、居住者の安全・安心を確保すべきである。 居住する集合住宅内で犯罪が起きないようにお互い気をつけてほしい。 (NPO日住協論説委員会)-14 - 居住者の安全・安心を守る

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