大規模修繕工事新聞21年9月号(No.141)
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 築30年後半から築40年超えると、住民の年齢も比例して高齢化していきます。マンション内にはエントランスやマンション内の通路に段差、階段が多く、3回目の大規模修繕工事では、そうしたバリアを解消するための提案を行うことが少なくありません。 今回は、外構スロープの設置工事の流れを紹介します。 事例マンションでは、建物の出入口の段差を解消するためにスロープを設置しました。 段差部分と植栽の一部分を撤去し、砕石を敷きこみました。植栽部分にあったマンホールは嵩上げしています。スロープの幅は120cm、勾配は1/12以下、道路側には新規にコンクリートの立ち上がりを造り、照明はスロープ前に移設しました。 床仕上げはノンスリップタイル仕上げを施工して、滑りにくく快適な床面仕様を採用。立ち上がり部にはステンレスパイプの手すりを(埋め込んで)取り付けました。 一連のスロープ設置工事には自治体の補助金制度を利用することができました。【ポイント】■スロープの勾配※ バリアフリー法で勾配は1/12を超えないことと規定されている。外構は1/15が望ましい。■床タイルの色(視覚効果)■床タイル表面の形状(滑り止め対策)■既存設置物の移動(マンホール、照明、植栽等)■既存縁石切り下げ■主なバリアフリー関連補助制度(東京23区内)震対策等、様々な問題が発生し、また住民の皆様からの交換要望が多くあります。-12 -

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