全建文庫No.38 「管理会社の徹底研究」
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あえてここを強調して申し上げたいのが、2番目3番目4番目、5番目等の縮減に関し、管理会社に対して依頼をしたり、管理会社にお願いをしている管理組合が非常に多い。その結果、あんまり縮減の効果を得られたようなことに繋がらない管理組合さんが非常に多い。昨今では、電気料金等々に関しても、新電力等の契約先を変えるこによって料金が数%下がるというようなことも成果として、確実に得られるわけですが、そうした新電力ついての会社を探して見積もりを取ったりという行為を管理組合理事役員が主体性をもって行っていない。そうしたものも管理会社に全部投げてしまう。管理会社の方は自社の系列であるとか、取引に有利であるところしか紹介しない、あるいは当事者ではない限りは、積極的に探さないといったことがあります。あるいは4番目の各種機械設備の保守点検費用、こうしたものに関しては、管理会社さんは委託の範囲の中に受けているというところもあるわけですが、緊急対応等々が必要なものを別とすれば、管理組合が主体性を持っていろんな会社を探し、相見積もりを取った上で、価格的・内容的なものも吟味し、決めて契約しても何ら差し支えないというところが、結構あります。ところが、理事役員が面倒くさがって、これらをやらないがために、予算の圧縮ができない、成果が得られてないということになります。管理費等の圧縮を図りたいということが、この1番目の、委託費を下げる、委託費が高いから管理費が高いというように、いち支払先に過ぎない管理会社を徹底的に叩きいじめて、成果を出そうと傾斜している管理組合さんも結構見られます。先ほど収支報告書において説明したように、効果のターゲットを除外してしまっています。もっと下がる手は他にもあるのです。そこをぜひ、この機会に改めて認識いただきたいと思います。       32

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