全建文庫No.38 「管理会社の徹底研究」
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 1年任期では駄目だ、変わるときに全数改選ではタイムラグが出る、途切れて引き継ぎがうまくいかないから駄目だと、かなり昔から言われています。最低でも半数が改選され、少なくとも2年目については、実情が分かる人が半分は残っているという状態を作って、管理組合として引き継ぎがスムーズにいくようにということを担保した方がいいと、かなり従前から言われていますが、実態がそれに伴ってないということが明らかになりました。タイムラグによる不利益と私はあえて申し上げていますが、結局2年任期があっても、全員同時交代ということになるマンションが6割を超えているところを考えると、役員交替時期前後のタイムラグによる不利益が発生しやすい状況が、マンション管理組合の全国津々浦々に相変わらず蔓延しているということです。結局どういうことかというと、管理会社がマンション管理の継続性に欠かせない存在になってしまっているというのが実情です。理事が主体性を持ってやるのだ、理事が管理会社をうまく使うのだ、理事会の意思決定において方針を決め、管理会社に、その方針にしたがって動いてもらうべきだ、という掛け声はあるものの結局は理事の任期がすでにまた終わるものに関しては、この数字から見れば、引き継ぎがうまくいくはずがありません。結局はマンションの管理の継続性について担保できる存在は、唯一マンション管理会     13【【解解説説】】

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