大規模修繕工事新聞22年11月号(No.155)
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 大きな現場では多くの下請けの作業員が入り、工期重視な面があると思います。請負契約で工期を守るのは当然ですが、天候の問題で押したりすると、とにかく人を入れて納めることもあります。スピードばかりで工事の質に目に届いているか―私たちは、職人が直にお客様の声を聞きながら仕事を行い、学んでいきているので、丁寧さでは大きな改修専門会社にも劣らないと言えます。 管理組合とはいえ、住民一人ひとりがお客様ですから、仕事への取り組み方に違いはないのではないでしょうか。− 仕事を行う姿勢が社名に込められているそうですね−チームとして日ごろから留意していることは?― マンション改修業界では管理組合とのつき合い方にその専門性が問われています−今後の抱負を聞かせてください 私たちは集合住宅を含む住宅塗装工事から大規模改修までの業務を手がけていますが、そのすべてを自分たちだけで行っているわけではなく、常に多くの人たちと協力し合って仕事をしています。 社名のTougiは旧社名の「統技」建装に由来しているのですが、「統」は統一、ひとつになることから「チームワーク」の意、「技」は仕事における技、匠であり、力では成し遂げられないものを推し進めるための「才や知恵」の意です。 チームで知恵を出し合いながらひとつの目標に向かってはじめて今がある。そんな言葉の象徴が「統技=Tougi」です。 毎月1回の研修では、工法や材料の知識、コンプライアンスの勉強、安全管理や作業の確認を行っています。また、天気―雨や強風などの情報や現場の注意事項はグループLINEで共有しています。 マナーや身だしなみはもちろん、常にコミュニケーションを取りながら、チームとして仕事に向き合っています。 お客様にリピーターとなって、また指名してもらえるような仕事を心がけています。それは塗りたてがきれいというだけでなく、何年か経った後に任せてよかったと理解してもらえるような提案で仕事をするということです。肝心なのはお客様の目線でどのような提案を行っていくかです。 この長い不況下で、ユーザーサイドに立った良識ある仕事を続けていけば、それは末永く、広い意味での「実のある繁栄」につながるはずだと信じています。改修業界がどう見えるのか、聞いてみました。塗装職人から独立し総合建築業を立ち上げた、たたき上げの社長です。作業従事者の人手不足は長く建設業界の大きな問題でもありますが、美尾社長は「Tougiは協力会社を含め、チームで助け合いながらひとつの仕事をしているという意識のもと、長く営業を続けてこられている」といいます。職人目線を持つ社長にはマンション-6 -

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